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2012年03月29日

「勾留百二十日」(文藝春秋刊、大坪弘道著)

弁護士の富田です。

明日3月30日(金)に、いわゆる大阪地方検察庁の証拠改ざん事件をめぐって犯人隠避罪に問われている元大阪地検特捜部長及び同副部長の判決が言い渡される予定です。

この件で起訴された元大阪地検特捜部長の大坪弘道さんが書かれた「勾留百二十日」(文藝春秋刊)が昨年末に出版されました。私も昨年末に購入して読みました。

この本では、これまで何人もの被疑者を逮捕してきた著者が逮捕される側にかわったことに対する苦悩が随所に書かれています。
印象深かったのは、司法制度について書かれた次の文章です。
「司法というものは誠に恐ろしい権力である。人を極限に追い詰める権力である。人の生身を切りきざむ物理的な権力である。」
司法権の持っている、ある意味での「怖さ」を実感せざるを得ない文章です。

明日言い渡される判決がどのようなものになるのか分かりませんが、司法に携わる者は上記の言葉を肝に銘ずべきです。

投稿者 staff : 2012年03月29日 11:09

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