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2013年01月29日
大学入試「文低理高」の傾向
弁護士の富田です。
現在は大学受験シーズンで受験生の皆さんも最後の追い込みに追われていると思います。今朝のニュースを見ていると、様々な願掛けグッズが受験生の間で大人気のようです。いつの時代も最後は神頼みをしたくなるのが受験生心理というものです。
さて、新聞等の報道によれば今年の大学受験では不況の影響を反映して理系学部の人気が高いようです。その反面、文系は人気低迷が止まらず、「文低理高」の傾向が顕著のようです。そのなかでもとりわけ法学部の人気低下が著しいとのことです。
私が大学受験生だった15年以上前は、法学部は「つぶしが利く」「不況下でも就職に有利」等の理由から文系では一番人気だったのですが、今では東大法学部ですら定員割れする事態のようです。
こうなった原因は法科大学院制度や法曹人口増員の失敗にあることは明らかです。法曹になるのに莫大なお金と時間を要する、司法試験に合格できたとしても法律事務所に就職できるかどうか分からないといった状況のもとでは法学部離れが進むのも無理はないといえます。
司法試験の受験資格から法科大学院卒業という要件を外す、法曹人口を適正な数に改めて法曹(とりわけ弁護士)の魅力を取り戻す、といったことをすぐにでも行わない限り、今後も法学部、ひいては法曹界に人材が集まってくることはないと思います。
投稿者 staff : 2013年01月29日 15:20